チャンパの織物。
ニャチャンのカイ川河口の丘に建つポーナガール塔。
チャンパ王国時代8世紀にチャム族によって建立されました。
ベトナムのチャム族は全土を見渡しても18万人の少数民族。
人口は少ないですが、ニャチャンには今も崇拝されている
チャム族の信仰宗教ヒンズーが残っています。
ヒンズー教の式典で女性が身にまとっているのは
チャンパ独自の縞物の衣装。
赤縞が降り出されているのが特徴だそうです。
北部サパ地方の花モン族や黒モン族のような
華やかさや親しみやすさがないチャンパ縞物。
織りあがると硬めな布地になるためか
財布やバッグ以外の製品を見かけることも少ないです。
ですが、このチャンパ縞物は16世紀
日本のお茶の世界では
「占城裂(チャンパぎれ)」そのままの名前で
仕覆やふくさなど茶席の友として使用されています。
当時の国際貿易港であったホイアンから
日本へ渡ったのだそうです。
古く昔から
ニャチャンを始めとするチャンパ文化が
日本と繋がっていたと思うと
この一見地味なチャンパ縞物を見る目が変わりますね。
年々、チャンパ品を見かける機会が減ってるように思います。
見かけたら是非お手にしてみてください。